いえさき先生のコラム
悪い咬み合わせならどうなっていくの?!
嚙み合わせが悪いとかよく聞くことがありますが、かみ合わせが良いとか悪いとかいったいどういうことを指すのでしょうか。歯並びが悪いことがイコールかみ合わせが悪いのでしょうか。歯並びが悪いと結果としてかみ合わせが悪くなっている方は、多くおられますが、歯並びが悪いことがイコールかみ合わせが悪いとは言い切れません。歯科医は、上下顎の骨の位置が真ん中になくずれてしまっていることをかみ合わせが悪いと考えています。上下顎の骨の位置が真ん中と言われてもなんのこっちゃら?と思われているに違いありません。多くの方々は、上下の歯が噛み合う位置が、安定した顎の位置と思っているのですが、実はそうとも言えません。そもそも、顎の位置と噛み合わせの位置が別のものというのは、どういうことなのでしょうか?
安定した顎の位置を、専門用語では中心位と呼びますが、上下の歯ががっちり噛み合う位置は、咬頭嵌合位と呼び、違う基準のものです。
中心位とは、歯を噛み合わせていない状態で、筋肉が最もリラックスした状態での上下顎の位置関係のことです。
本人も気づかぬうちに狂ってしまいます、そして、顔やからだにさまざまな悪影響をもたらします。どんな悪影響かって?それは一言では言えません。だって“さまざま”なのですから。
そして咬頭嵌合位とは、上下の歯がしっかり噛んだ状態のことです。
中心咬合位を安定した噛み合せと思っている方は多いのですが、歯並びが悪かったり、歯周病や虫歯で、噛み合わせ関係のバランスが崩れている場合でも、その状態で噛んだ位置が咬頭嵌合位になります。
ですので、正しい噛み合わせの位置は、噛み合わせた位置の咬頭嵌合位ではなく、顎の位置の基本である中心位で決まるわけです。
そして中心位と咬頭嵌合位は、噛み合せが正常な方の場合には、概ね一致します。
噛み合わせを治療するとき、安定した噛み合わせの位置と安定した顎の位置を改善することが一番大切な目標になります。
嚙み合わせなんて私には関係ない、と思っている方も多いことでしょう。でも、気になりませんか?こんな症状。まずは全身をチェックしてみましょう!
顔をチェック
□顔がゆがんでいる。
□顔の左右が対象ではない。
□左右の目の位置が違う。
□左右の目の大きさが違う。
□鼻が曲がっている。
□口を開くと顎が左右どちらかに曲がる。
□耳の高さが違う。
□耳の大きさや張り方が違う。
□頬の高さが左右で違う。
□顎のエラの張り方が違う。
□笑ったとき、左右どちらかの口元が上がる。
姿勢をチェック!
□背骨が曲がっている。
□脊柱側わん症と診断された。
□猫背である。
□肩の高さが左右で違う。
□鎖骨の高さが左右で違う。
□腰骨の高さが左右で違う。
□まっすぐに立っているのに、どちらかの肩が前に出る。
□頭が左右どちらかに傾いている。
□からだが傾いている。
□いつも姿勢が悪いと言われる。
□膝がゆるんでいる。
□X脚、O脚である。
□仰向けではなく横向きに寝る癖がある。
体調をチェック
□肩こりや首筋のこりがある。
□腰や背中が痛い。
□手足のしびれや冷えがある。
□めまいや耳鳴りがする。
□不眠症である。
□鼻閉感や慢性鼻炎がある。
□喉が弱い。
□ぜんそくがある。
□目が疲れやすい。
□食欲がない
□便秘や下痢をしやすい。
□膝が痛い。
□疲れやすい。
□気力や集中力がない。
□イライラしやすい。
□口が渇きやすい。
□高血圧や低血圧がある。
□動揺がしたり心臓に圧迫感がある。
□生理不順や生理痛がある(女性の方)。
□肌荒れしやすい。
口や顎の関節をチェック!
□顎の関節が痛い。
□口の開閉時に関節がガクガクする。
□口の開閉時に関節音がする。
□口が開きづらい。
□口を大きく開けると顎の関節が痛む。
□口を完全に閉じられない。
□歯ぎしりがある。
□食べ物が飲み込みにくい。
□硬いものを噛むと顎の関節が痛む。
□うまく噛めない。
□噛み合わせに違和感がある。
□噛むと顎の関節がだるくなる。
□虫歯や歯槽膿漏になりやすい。
□歯が折れたことがある。
□歯がすり減って短くなってきている。
□歯がしみる。