いえさき先生のコラム

ジルコニアクラウンにスーパーリテンション

2019.11.11 セラミッククラウンラミネートべニア審美歯科

世界初 東京都の日歯研が特許を取得しました。

ジルコニアはまれに見る優れた歯科材料です。ジルコニアは、人造ダイヤモンドとして有名ですね。最近では、白いセラミック包丁の刃にも使われています。

ジルコニアは、極めて丈夫で見た目の美しいセラミックです。従来は、歯の被せ物には金属やプラスチックまたは、金属にセラミックを焼き付けたメタルボンドが使われることが多かったですが、金属は中の銀イオンが溶けだしたて歯茎を黒く変色させたり、メタルボンドのセラミック素材では強度が足りずはがれ落ちたりしてデメリットが目立ちました。

そこで、近年は、強度のあるジルコニアがよく利用されるようになりました。

①金属や従来のセラミックより強度がある

従来のセラミック素材では、強度がないため、奥歯に使うと、よく欠けたり割れたりしてしまいました。

ジルコニアの場合、頑丈なため、奥歯に使用しても割れることがまずありません。

②透明感があり、美しい。

ジルコニアは、白く歯と同じような感覚で違和感がありません。最近は透明感があるものも開発され、本物の歯により近い質感を演出できます。

③変色しない

口の中は、高温で湿っていて酸性やアルカリ性の食品が、いつも出入りする厳しい環境です。人工の歯である被せものや詰め物、それにインプラントにとっては、かなりつらい環境です。

ジルコニアは極めて安定した素材なので、こういった厳しい環境の中でも変化は起きません。

④応用範囲が広い

高い強度があるため、治療に使える範囲はかなり広くなります。クラウンといわれている被せものやインレー、ブリッジやインプラントまで、応用範囲があります。まさに、万能素材だといえます。

しかし、高硬度、高耐酸性がゆえに修復物内面へのサンドブラスタ処理フッ酸処理の効果が薄く、歯牙への接着強度に不安がありました。

日歯研は、その接着面の改良を試み、接着面にスーパーリテンション(特許、商標登録済み)を施し、

従来の接着強度の3倍の接着強度(東京都立産業技術研究センター調べ)に成功しました。

それは、ジルコニアのインレー、アンレー、クラウン・ブリッジ、ベニア等の歯牙への接着面に応用して、

修復物の口腔内での脱落を大幅に減少させることができます。

当院でもこの方法を採用して、今後は、ジルコニアによる審美修復に力を注ぎたいと考えております。

修復物の内面に注目

特にジルコニアシンベニアにつきましては、ベニアの維持は、100%接着に依存しますので、その真価を発揮するとのことです。

この術式をスーパーエナメルやラミネートベニアに応用することでさらに薄くて剥がれにくい修復が可能となります。

従来のシンベニアは、e-maxを代表とするプレスタイプの二ケイ酸リチウムが広く使われていますが、

スーパーリテンションを装備したジルコニアシンベニアは、これらをしのぐ新しい術式です。

ジルコニアとe-maxの比較

ジルコニア

スーパーZ シンベニア

e-max等

シンベニア

強度 1000MPa

破折が少ない。

500MPa

破折しやすい。

厚さ 0.3~0.5mm 0.6~1.0mm
色調 歯頸部から切端色への

グラデーションが可能。

色調グラデーションは

難しい。

接着強度 スーパーリテンション付き。

通常の約3倍。

約38MPa

(パナビアV5、クラレ資料)

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