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いえさき先生のコラム

一歩先を行く診療を目指して

2020年1月、いえさき歯科では、1歩先行く診療の実現を目指して、iTeroエレメントを導入しました。

 

iTeroエレメントがもたらすものとは

アライン・テクノロジーが販売するiTeroエレメント2口腔内スキャナー初めて近赤外光画像(以下NIRI)技術を搭載し、歯牙の内部構造をリアルタイムでスキャンできる画期的なIOSである。従来の3Dデジタル印象に加え、NIRIおよび口腔内カラー写真を同時に記録できるハイブリッドな性能を持ったiTeroエレメント5Dは、単なるIOSではなく、患者エンゲージメントとデジタルワークフローの促進につながるプラットフォームである。今回は、このiTeroエレメント5Dの総合的な視覚化機能についてご案内する。

 

新たに搭載されたNIRI技術と口腔内カメラ

iTeroエレメント5Dは、可視光よりも波長の長い近赤外光を用いたNIRI技術を搭載した初めての3D・IOSである。NIRIは対象物に対して光が吸収・散乱・透過する性質を利用したイメージ技術であり、人体に無害な波長の光線を使用しているため、電離放射線を暴露することなく、歯牙構造を可視化し、隣接面う蝕の早期発見を補助する。一般的な近赤外線(NIR)である0.7~2.0μmの電磁スペクトル範囲のうち、iTeroエレメント5Dは850nmの電磁スペクトルの波長光を利用し、歯牙の硬組織との吸収・散乱・透過などの相互作用により歯牙内部構造の詳細なデータを提供する。

NIRIの具体的な見え方について説明する。まず、エナメル質に対しては、構造全体を光が通過するため、画像としては暗く映る一方で、象牙質は、象牙質細管の向きによって光の散乱効果が生じるため、画像として明るく映る。また、病変部、脱灰部分では光になんらかの干渉が生じ、光の散乱が大きくなるため、これらの部分は画像に白っぽく明るく映る。iTeroエレメント5Dは1回のスキャンで、3Dモデル、3DモデルにマッピングされたNIRI画像、カラーの口腔内カメラ画像を撮影することができる。撮像の方法は通常の3Dスキャンとまったく同じで、スリーブの交換、追加の操作は一切不要である。既存のデジタルワークフローを変更することなく、全ての画像をスキャンできるため、効率を落とすことなく診療を行うことができる。iTeroエレメント5Dの画面上では、従来の3Dモデル画像に加え、右側にNIRI画像や口腔内カメラのカラー画像が表示される。すべての画像は3Dモデル画像と同様に画面操作で回転させることができるので、さまざまな角度から歯牙の状態を評価することが可能になる。また、右上のNIRI画像と右下の口腔内カメラ画像を同時に確認できるため、歯牙の状態を包括的に把握することも可能である。

 

総合コミュニケーションツールとして

iTeroエレメント5Dには、NIRIや口腔内カメラの他にも先進的な視覚化機能として、タイム・ラプス、アウトカム・シミュレーター、プログレス・アセスメントも標準装備されている。

 

○タイム・ラプス

診察と診察の間に発生する微妙な変化に患者が気付くのは難しい場合があるが、タイム・ラプスにより、患者は自分の歯牙が時間とともにどのようにして移動していくかを視覚的に確認することができる。タイム・ラプスは鏡では気付きにくい変化を強調して表示することにより、患者が治療に関わり続けていただくための優れたツールである。

 

○アウトカム・シミュレータ

アウトカム・シミュレーターは、アライナー矯正治療によって期待できる治療結果を患者に示す。このアプリケーションはiTeroスキャナー独自の機能であり、患者はアライナー矯正治療後に自分の歯牙がどうなっているのかをビジュアルで確認できる。

 

○プログレス・アセスメント

プログレス・アセスメントは、治療計画に対して、実際の矯正治療の進歩状況を患者に表示する機能、このツールをリアルタイムに利用し、患者がどのくらいアライナーを装着していたか、次回の診療時に期待できる成果について話し合うことができる。

 

おわりに

iTeroエレメント5Dが持つ全機能を最大限に活用することにより、患者にさらに多くの視覚情報を提供することができる。このような視覚化情報により、患者が自身の口腔衛生がどのような状態なのか、理解することができる。治療オプションや軽時的変化について、今後の治療に関する対話を増やすことができる。患者の歯牙の軽時的変化を記録するだけではなく画像を見ながら患者とのコミュニケーションを深めることは、治療への理解や他の治療のきっかけとすることができる。