治療実績
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60歳代後半の女性、かみ合わせが悪く、右顎の痛みと開口障害があったがスッキリ改善した症例
68歳女性
娘婿の紹介で来院、口を完全に閉じることが出来ず、物が噛めないとのことです。
右の奥がカチカチ音がする2~3年前口があかなくなり治療していたが治らない。とにかく痛みがつらい。右耳の付け根あたりが特に右の顎・左右首・肩・腰に左足にも。
右の関節が引っ掛かる感じでザリザリ音がする。左右目の痛み。あさなどは、口が開きにくい。はぎしりはしていない。立ちくらみがある。
音に敏感で今年初めO○歯科大学でマウスピースを作ったが効果がなかった。
安定剤マイスリーを服用 眠れない 昼間眠い
メニエル病(8年前から)・自律神経失調症・高血圧などもみられました。
お顔の緊張が強く、こわばった感じでシワが目立ちます。これらは、顔周囲の筋肉の過緊張によるものです。
左のレントゲンは、横顔を撮影したものですが、気道が狭くなっていることがわかります。
普通上顎と舌がくっついているものなのですが、上顎の上の青い円弧と下の舌の円弧の間に隙間
が見られます。左のレントゲンを見ると一番奥1本だけしか当たってないことがわかります。
それは、症状をお聴きするとかなりつらいものがありました。
上の写真の方法でCTによる診断を行ったところ、下顎が前に移動してしまい、関節内で下顎頭が関節窩の壁に当たって
それ以上咬み込めない為に口が完全に閉じれないことがわかりました。
下顎にスプリントを装着しました。できるだけ歯に近い形に仕上げて違和感を少なくしているのが特徴です。
寝ている間必ず装着してもらいました。7か月間装置を付け続けると同時に姿勢の改善と舌と唇の訓練を行った結果
かなりの症状が改善しました。
左の横顔のレントゲンの左が術前右が術後です。下顎が後ろに下がり口元のイーラインが整ってきています。
また下の位置が上がったため上顎の天井と舌の間に隙間がなくなりましたね。身体の歪みもなくなったのか
まっすぐ立ってますね。
9か月ぶりの再精密検査を行いました。CTを撮影し診断したところ、左の3D画像
を見ていただくとわかりますように、前方にずれていた顎関節頭が、関節の真ん中に
戻っていることが確認できました。分析の結果、右の診断表の結果となり、戻った関節頭
と関節窩の間が広がるように設定したリポジショニングアプライアンスを作成することにしました。
出来上がったリポジショニングアプライアンスを装着したところです。
この装置を四六時中つけてもらい、食事もしてもらいました。
上の写真歯、装着1週間後のお顔です。横顔のイーラインが整い、こわばった感じがなくなりとても温和な表情ですね。
下図のように口もこんなに大きく開くようになりました。
何でも噛めるようになったと喜んでいただきました。
お友達には、元気になって若返ったねと言われてとても嬉しかったそうです。