顎関節症について
顎関節症とは

顎(がく)関節症は一つの原因で起こる病気ではありません。TCH・ストレス・歯ぎしりや 食いしばり・悪いかみ合わせ・片側噛みなど、多くの原因が複雑に関係しあって症状が出ると考えられています。
それぞれの要因を足したものが、その人の耐久力を超えると発症すると言われています。
かみ合わせ異常も、そのように幾つかある原因の一つに過ぎないと考えていますが、かみ合わせの異常が原因の多くを占めている場合は、そちらの治療なしでは治すことは難しいです。
かみ合わせの悪さ。原因は、顎関節症…?
顎関節症は、いろんな原因が複雑にからみ合って発症するといわれています。
もしこんな症状が思い当たる方は「顎関節症」の疑いがありますので、ご相談下さい。
- 口を開けるとアゴが痛い
- 口を開けるときアゴが音をたてる
- ストレスで歯を食いしばる癖がある
- 顎痛くて食事中によく噛めない
- 片側ばかりで噛む癖がある
- 歯ぎしり・頬杖の癖がある
顎関節症 症例
治療前 上顎と下顎の真ん中(黒いライン)があっていません

顎の先が左に寄っています。(図の矢印部分)
治療後(スプリント療法後)

治療後 上顎と下顎の真ん中

治療完了(前歯にきれいなオールセラミックを装着して完了)

顎関節症(かみ合わせ)治療の進め方
スプリント療法
口の中に一時的にかみ合わせを修正したマウスピースを夜間装着することで、顎の関節に対する負担を軽減し、全身の症状を軽減させます。
初診時
- 患者様の症状、訴えを詳細に聞きます。
- 痛みがある場合、その病歴を詳しく話していただきます。
- 痛みのある部位の診査をします。口腔周囲筋、頭頚部の筋触診を行います。
- 開口量、顎の編位などを診査します。
さらに詳しい検査が必要な場合
顎の関節のレントゲン、口腔内写真、スプリントが必要な場合、スプリント用の歯形を取ります。(保険内診査 2,000~3,000円位)さらにCTの撮影が必要なことがあります。
スプリント(バイトプレート)について顎関節を安静にするためにバイトプレートをおもに夜間装着します。バイトプレートの目的は、
- 治療の初期段階で顎関節を安静に保つ。
- 顎関節症の症状がかみ合せによるものかどうか診断する。
症状が、取れるまで1ヶ月〜3ヶ月使用していただきます。
2回目来院
検査結果の説明、顎のズレを修正するためのスプリントを 調整し装着していただきます。
通常1ヶ月くらい、2週間〜3週間に一度調整をします。 (保険適用6,000円~8,000円位)
3回目の来院
これ以降は患者様症状に合わせて治療をすすめていきます。

顎関節機能検査コンピューターによる咬合分析

これらのデータを基に下顎位や関節の形態、関節円板の形態、さらに関節周囲の関節包や靱帯の弛緩などを調べ顎関節の形態変化、病態の分析、診断をします。
検査後、検査の結果をお話しし、今後の治療方法を詳しく説明します。
CTスキャンにより顎関節の形態と
位置が正確にわかるようになりました
CT撮影が、歯科保険適用となりましたので、顎関節の形態と位置の診査が簡単になりました。関節の位置異常や変形が疑われる場合、CT撮影を行います。

上図がCTデータを3D映像にしたものです。この映像を患者様といっしょに見ることで情報を見える化し、わかりやすく明確な説明をいたします。具体的な変形は、下図のような断面を見ることで評価でき、位置異常は 実寸で計測することにより数値化して評価することが可能になりました。
