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いえさき先生のコラム

予防歯科歯周病

唾液の性能が歯周病予防につながります。

唾液は、口の中の細菌の増殖を抑えたり、洗い流したりする作用があり、歯周病を防ぎ、口臭を予防してくれています。まさに、歯周病予防の陰の主役。そのためには、しっかりよく噛んで、唾液をたくさん出すことがとても重要です。

唾液は、おもに耳の近くにある耳下腺、下顎のあたりにある顎下腺、そして舌の下にある舌下腺から分泌されます。一日あたりに出る量は1~1.5ℓです。かなり大量の唾液が、いつも口の中を洗い潤してくれています。

一般に、高齢になると唾液腺の働きが弱くなり、唾液の量が少なくなるといわれますが、降圧剤などの薬の副作用でなければ、唾液を出すように心がけることで、若いころと同じように分泌させることができます。

唾液をしっかり出すための一番の近道は、食事の時にしっかりよく噛むことです。厚生労働省は、一口30回以上噛むことを目標として、「噛ミング30(カミングサンマル)」運動を提唱しています。30回は、消化吸収をよくするだけでなく、食べ物がのどに詰まる窒息の防止にもなります。食事の際は、ひと口の量を少なくし、食べ物を味わいながら30回以上噛むようにしましょう。またガムを噛む事なども効果的です。

唾液腺マッサージも効果があります。先ほど述べた3つの大唾液腺をマッサージしてだ液の分泌を促進する方法です。

また舌の運動も効果的と言われています。舌の運動
お口をあけて舌を前後に出したり、左右に動かしたりする事で、
舌の周りの筋肉を鍛えて、だ液の分泌を促進させます。

だ液分泌に有効な食品の摂取もよいと言われています。
柔らかく食べやすいものより、噛みごたえのある食品の方が咀嚼する回数が増え、より多くのだ液が分泌されます。梅干しやレモンなどの酸性食品に含まれるクエン酸の刺激で分泌されたり、他には納豆のポリグルタミン酸は持続的に分泌促進する効果があります。

口を保湿する薬剤などの使用も推奨されています。
お口の中に薬剤などを使用することにより、保湿し唾液を分泌しやすくします。種類はマウスウォッシュ(デンタルリンス)、塗り薬、貼り薬、ミスト状のスプレータイプなど様々あります。

水分の摂取不足のために唾液が少ない人がいます。そのためにも水分を十分に摂るようにしましょう。一日に摂るべき水分の摂取量は、お茶などの飲み物を含めて2ℓが目安です。