いえさき先生のコラム
理想的な笑顔をゲットしよう!
歯科医が理想とする笑顔というものがあります。
通常、審美歯科治療においては、患者さんが、希望する美しさを実現すること最重要と考えられますが、歯科医の立場から見た理想も存在します。
全ての人がその理想の笑顔をゲットしたとなると、没個性でつまらないものにならないかと危ぶむ人もおられるかも知れません。現実として完全なりそうの笑顔にすることは、簡単ではありません。
なぜなら、人はそれぞれ歯や顎、唇などの大きさや形が違うからです。
「歯の大きさは変えられるんじゃないか?」と思うかも知れませんが、表面的な歯の大きさは変えられても、骨の中にあって見えない根の大きさまで変えることはできません。また、顎や唇の大きさ形も外科手術によってある程度は変えることはできてもそれほど簡単ではありません。ですから、患者さん一人ひとりの顔形や個性を考えた上で、その方に合った理想的な笑顔を目標とすることが現実的なのです。ところで、一般的に美しい比率の代表として、黄金比というものがあります。美術の肖像画を描く時にも使われていますね。
ミケランジェロの彫刻やレオナルドダビンチの絵画など芸術作品、さらには、ピラミッドやパルテノン神殿などの歴史的建造物、その他にも私たちの身近にあるものでは、名刺やトランプの縦横の黄金比1.618対1が有名です。そして美容外科や審美歯科でもこの比率は参考とされています。例えば、ラミネートべニアなどの治療を行う場合には、美しい口元を実現するための黄金比があるのです。