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いえさき先生のコラム

予防歯科全身疾患

えっ!!歯周病は肝硬変・肝臓ガンの原因になるの??

肝臓内に中性脂肪がたまった状態を脂肪肝といいます。

脂肪肝とは、食べ過ぎ、飲みすぎ、運動不足などが理由で、余分な糖質や資質が中性脂肪に変わり、肝臓の中に過剰にたまって、肝細胞の30%以上になっている状態です。

脂肪肝はほとんど自覚症状がありませんが、肝硬変から肝がんになったり、狭心症や心筋梗塞など心疾患になったりするリスクが高くなることがわかっています。

ラットに人為的に歯周病を引き起こした上で、歯周病となったラットの肝臓を見てみると、赤い斑点ができています。明らかに正常のラットの肝臓とは違っています。

赤い斑点の正体は、ラットの脂肪肝だったのです。

一般に、脂肪肝は飲酒量が多い人に起こりやすいとされています。しかし、飲酒はしない人にも脂肪肝が発生し、それをNASH(非アルコール性脂肪肝)と呼んでいます。

NASHは、肥満にといもなって起こるとされています。

2012年、「NASHの患者さんで歯周病もある人」を対象に、歯周病の治療をしたところ、肝臓の機能が改善したという研究成果が報告されました。

広島大学の高田教授らは、歯周病菌が肝臓に到達してNASHを引き起こすメカニズムを解明しました。歯周病は確実に脂肪肝、そして肝硬変から肝がんへのリスクを高めていたのです。