大阪市阿倍野区西田辺にある歯科 審美治療・矯正治療なら いえさき歯科へ

いえさき先生のコラム

コラム歯周病

歯石は定期的に取った方がいいの??

歯石とは、取り残した歯垢に、唾液の中に含まれているカルシウムやリンが沈着して、石のように硬くなったものです。歯垢は取り残して24時間ほどすると硬くなりはじめます。時間が経つに従い歯垢は歯石に置き換わって行きます。歯石はその約8割がカルシウムやリンなどのミネラルでできています。

歯石は歯周病の原因となる歯垢(約7割が細菌)と違って、歯周病の直接の原因ではありません。もう一度言います。歯石は歯周病の直接の原因ではありません。したがって、歯周病の治療では最初から歯石を取る必要はありませんが、つくと歯の周りがザラザラして舌触りが悪くなると取りたくなりますね。

直接の原因ではありませんが、ザラザラした歯石の表面に歯垢がつきやすくなるため、間接的には歯垢を溜めることにつながり歯周病を起こしやすくします。

歯石がとくにできやすい場所があります。「下の前歯の裏側」と、「左右上の奥歯の外側」です。

どうして着きやすいのかと言うと、その2か所の近くには、唾液腺開口部と言われる唾液の出る穴が開いており、唾液がいつも分泌されている場所なので、唾液に含まれるカルシウムやリンが沈着しやすいのです。これは縁上歯石と言われるよく目で見える所にできる白い歯石です。

そのほか、目に見えない歯石もあります。歯周ポケットといわれる、歯周病になって深くなった歯と歯ぐきの溝にも歯石はで来ています。歯周ポケット内は出血していることが多いため、血液の成分(鉄分)が含まれて、血石と呼ばる黒い目に見えない歯石です。

ちなみに、いえさき歯科では、歯周病を治療するときには、いきなり歯周ポケット内の歯石を取ることはしません。治療の前に必ず十分時間をかけてブラッシング指導を行います。私や衛生士が術者磨きと言って患者さんの口の中を、歯ブラシを使って丁寧にブラッシングします。

同時に患者さんにもやり方や気持ちよさを覚えてもらって、自宅でブラッシングを続けてもらいます。1~2週間すると、適切なブラッシングによって、出血していた歯ぐきが引き締まってきます。

もちろん、この段階では歯石は取れていませんが、歯茎が引き締まり少し下がることで歯周ポケットの中にあって見えなかった黒い歯石がみえてきます。

見えてくると、溝の中にある時と違って、歯石を除去する器具が歯ぐきに触れることがなく傷つけることがないので、痛み無く摂ることができるようになります。患者さんにも歯科医師にも、やさしい歯周病治療になります。歯石の除去時に痛みが無いことが治療を進めるために大きなアドバンテージとなります。通常痛くない病気ですので、治療時に痛みを出すことがあれば、治療から逃げたくなるのが患者さんの心理でしょう。

歯石は歯周病の直接の原因ではありませんが、歯石が歯の根の表面についているとザラザラで歯垢が付きやすく取れにくくなるので歯周病を悪化させて行きます、つかないに越したことはありません。

歯石はつきやすい人とつきにくい人がいますが、つきやすい人はとくに毎日念入りに歯磨きすることをおすすめします。

近頃は、家電量販店などでも「音波振動」の電動歯ブラシが簡単に手に入ります。音波ブラシは、できはじめの歯石をある程度取り除くことができますので歯石のつきやすい人にはおすすめします。

この記事のお問合せ先:阿倍野区西田辺のいえさき歯科

HP:www.iesaki.net

電話:0666244500