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いえさき先生のコラム

インビザラインコラム矯正歯科

もっと矯正を楽しく感じられる日本にしたい

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日本にインビザラインを導入し、普及に尽力された昭和大学歯学部歯科矯正学教室教授
槇宏太郎先生があるインタビューの中で、導入のきっかけと、これから矯正治療を考えている方へ向けて以下のようなメッセージがありましたので紹介させていただきます。

Q:インビザラインを日本に導入した理由はなんだったのでしょうか?

歯の3Dシミュレーションを研究していた2000年頃、 米国アライン・テクノロジー本社に招待されたのがきっかけです。
専用のシミュレーションソフトで効率的な歯の移動距離を計算し、精密に再現された口腔内の3Dデータをもとにアライナーを一括作製するインビザライン・システムに衝撃を受けたとともに、大きな将来性を感じました。これこそ、矯正装置に抵抗がある人が多い日本の人たちが求めている矯正法だと直感し、導入を決めました。
また、UCSF(カリフォルニア大学)で客員教授をしていた際に在籍していたレジデントもアライン社に勤務していたことや、インビザライン開発の当初から関わっていたUOP(パシフィック大学)のボイド教授とも旧知の仲だったことから信頼できました。

Q:マウスピース矯正で治療しているときの注意点は?

装置のメーカーによって装着時間や交換頻度は異なります。適切に使用できないと、治療期間が遅くなったり、計画通りに進まない恐れもあるので、担当医の指示や注意点を守りましょう。
前のステージの装着期間が短かったから次のステージを長めにしようとか、不規則な使い方をすると、計算外の力が加わり、歯が傾いてしうこともあります。一つのアライナーでの『ズレ』は小さいものの、いくつものステージでその誤差が重なると、アライナーが入らなくなることもあります。 一つひとつのアライナーを、装着時間を守り、しっかりと深く入るようにセットすることが肝心です。
また、お口のケアも注意しましょう。アライナーは簡単に取り外しができて歯磨きしやすいとはいえ、長時間、装置がお口に装着することに変わりはありません。 虫歯・歯周病予防のため、歯磨きをしっかり行い、アライナーも常に清潔にしておきましょう。

Q:自分に合った治療ができる、適切な医療機関を探すポイントは?
装置の差こそあれ、マウスピース矯正は歯を動かして歯並びを改善する歯科矯正学に基づく治療です。
しかし、予想外の動き方をした場合には補助的な処置を必要とすることもあります。このような場合こそ、ドクターの技量が発揮されます。
マルチブラケット治療(従来の歯に接着する装置)などの総合的な矯正治療の知識と経験を有する矯正歯科医がいる医療機関が望ましいでしょう。
納得するまで しっかりご相談され、治療完了後の仕上がり、治療費、担当医やスタッフの説明など、トータルで判断しましょう。

治療を考えている人、悩んでいる人へ
槇先生からのメッセージ
歯並びは、審美面、心理面だけでなく、口腔内の衛生環境や身体全体の健康まで幅広く関わりあっています。最近では、歯並びの悪い場合には、高齢になった時の入れ歯がとても作りにくいこともわかってきました。人生のQOL*にかなり影響を及ぼします。
矯正治療は良い歯並びを手に入れるための治療で、本来は何ら恥ずかしいものではありません。
けれども、歯並びを良くしたいと思っていても、歯列矯正に対して「不自由、怖い」といった気持ちをもっていて治療に躊躇している方が多いことも現実です。我々医療側にもそのような点を改善できるようさらなる努力が要求されております。
現在では、「裏側矯正」や「マウスピース矯正」などの目立たない矯正治療があります。
特に日本では、これらの目立たない治療法の普及、技術の向上には目覚ましいものがあります。
医学、工学、情報科学などの周囲の最新技術を取り入れながら、日々進歩を遂げています。

矯正医も、みなさん一人ひとりに合った治療法、きめ細やかなアドバイスができるように治療技術を磨いています。
ですから、治療以前の段階として、ぜひ、日頃から気軽に歯並びについて歯科医へ相談してみましょう。相談に行ったからといってすぐに決断する必要はありません。ゆっくり、自分のペースで次のステップに進めば良いのです。

●槇 宏太郎先生
1989年昭和大学大学院歯学研究科卒業、
博士(歯科)取得、1998年UCSF客員教授、
2003年昭和大学歯学部歯科矯正学教室教授