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いえさき先生のコラム

歯周病

歯周病菌がゆっくり長くヒトの身体を蝕みます。

虫歯菌の全身への影響として病巣感染がよく知られています。50年以上前から虫歯菌が心臓のトラブルを引き起こすことがよく知られていました。抜歯や歯石の除去をする時に歯肉が傷つき、この傷から虫歯菌が血液中に侵入し菌血症という状態になります。これはいつも起こっていることですが、健康な人なら免疫力が働きしばらくすると血中の細菌はいなくなります。しかし、心臓に持病があると、虫歯菌が心臓の弁の内膜にくっつき増殖して炎症を起こさせます。これを感染性心内膜症といいます。それを予防するため、歯科医院では、抜歯後に必ず抗生剤を出して予防しています。また、その合併症として知られるのが脳内の微小出血です。これが、認知症につながる可能性のあることも最近では示唆されています。

虫歯菌に加えて、歯周病菌と様々な病気との関係が明らかになって来ました。糖尿病にかかっている人に歯周炎がよく見られることや、口にいるはずの歯周病菌が脳や足などの血管から見つかることがわかって来たのが発端でした。歯周病菌の出す毒素が腸から血液中に入り、それが様々な疾患に関係している可能性もあるのです。

歯周病の大きな特徴は、ゆっくり長く続くという点です。炎症の程度は弱いものの、それが何年、何十年と続くのです。治らない小さな傷がずっとあるようなもので、そこから絶えず細菌や毒素が血液中や腸に供給され、炎症物質が生産され続けるのだから、全身に悪影響が及ぶことも容易に想像がつきますね。歯周病は、命も脅かすことが、サイレントキラーと呼ばれる所以です。

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