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いえさき先生のコラム

矯正歯科

おとなの矯正的な問題

1)おとなの不正咬合に対する対応

最近では、社会状況の変化に伴い、審美的あるいは機能的改善のために矯正歯科治療を受ける成人が増加している。術式や材料面での目覚ましい進歩により、さまざまな歯の移動が可能となってきた。そのため、一般的には年齢にあまり関係なく矯正歯科治療を受けることが十分可能となってきている。

一般に、成人の矯正歯科治療は大きく二つのタイプに分類できる。

一つは、歯周疾患、う蝕、補綴等の歯科的問題が重度ではなく、若年者の矯正歯科治療と同様な治療が可能で、矯正歯科治療単独で咬合の構築が可能な場合、もう一つは、単独ではなく、包括的歯科治療の中でほかの歯科的治療と連携して行う場合とがある。

後者は、口腔疾患をコントロールし、低下した口腔機能の回復を図るために必要なほかの歯科的治療をサポートするために行う治療ということもできる。

このように成人の矯正歯科治療においては、子どもの矯正歯科治療とは異なる問題点をいくつか抱えている。成人期に行われる治療において考慮すべき点をまとめてみる。

2)成人期の考慮すべき問題点

(1)心理学的・社会的要因

子供の場合は必ずしもそうでない場合が多いが、成人が治療を行う場合には治療を受けたいという動機が必ず存在する。その動機には、仕方がなく治療を受け入れる動機と積極的に治療を希望する動機がある。前者は、低下した口腔機能の回復のための歯科的治療の前処置として行われる、いわゆるMTMの治療を受ける場合に多くみられる。

後者は、全顎的な治療を希望する患者で、外見の改善が主たる治療の動機であることが多く、治療による変化への期待も大きい。こうした患者が矯正歯科治療に求める期待の違いは、ちりょう計画をたてるうえで、十分考慮しなくてはならない。さらに重要な点は、後者の患者の場合、術者の治療目標(ゴール)と患者の考えている治療から得られる結果とがかけ離れている場合があることである。そうした患者においては、矯正歯科治療自体は良好な結果であったとしても、必ずしも結果に満足するとは限らない。したがって、治療を始める前に、その動機や、患者の希望が治療によって実現可能かどうか、治療の限界も含めて十分にインフォームドコンセントを得る必要がある。

また、成人の場合、治療期間や矯正装置に対する社会制約が一般的には子供より多い。患者の諸事情によっては治療期間が十分とれず、治療目標を治療期間にあわせて設定しなくてはならない場合もある。また、できるだけ目立たない矯正装置を希望する患者が多いのも事実である。近年、透明あるいは歯の色をしたプラスチックやセラミック製のブラケットやリンガルアプライアンス等が開発されており、その要求をある程度満たしてはいる。しかしながら、術者サイドからすると治療を行ううえで、必ずしも第一選択の矯正装置とならない場合もあり、できるだけ患者の希望にそって柔軟に対応する必要があるものの、こうした点においても患者と十分に話し合っておく必要がある。

治療において、機能的・審美的咬合を確立することはもちろんのこと、こうした患者の心理的、社会的要因も考慮しないと、患者の満足は得られないし、場合によっては大きなトラブルの原因となりかねない。

その他、一般的には成人は治療内容について興味が強く、同時に痛みに対しては不満を口にしやすい。実際、子どもに比べて、成人では骨が硬くなっているため、歯牙移動のための顎骨の改造が遅くなり、また痛みに対する感じ方も強くなる傾向がある。その傾向は一般的に年齢が増すにつれて大きくなる。

そのため、治療中においても治療開始前同様、使用する装置の目的、進行状況あるいは想定されるトラブル等、治療内容の説明を本人に十分行う必要がある。そうはいっても、成人は自身で矯正歯科治療を受けることを決めているので、納得できれば治療に対する協力度は子供よりよい傾向にある。治療期間を通じてよくコミュニケーションを図り、患者との信頼関係を築きながら治療を進めていくことが重要といえる。

 

(2)成長発育

成人では成長発育がない。このことは、成長という予測が難しい要因を考慮しなくてよい反面、上下顎関係を改善しにくいということでもある。矯正歯科治療の効果は主として歯槽骨内の歯の移動にとどまる。そのため、一般的にはそれを補うために抜歯による治療が必要な症例が多くなり、場合によっては外科的矯正歯科治療を考慮する必要性が増す。

また、一般的に成長発育期には咬合は大きく変化し、その一方で、成人期の咬合は安定し、ほとんど変化がないように思われがちである。しかしながら、実際は咬耗などの加齢に伴う生理的変化やう蝕、歯周疾患、歯の欠損等の数々の歯科疾患により常に変化し、同時に機能低下をきたしていることが多い。一般的に歯の欠損がなく健全な歯周組織を有する若年者では、矯正歯科治療単独の判断で、抜歯部位や治療目標が設定されるが、成人の場合、抱えている歯周疾患、う蝕、補綴等の歯科的問題によっては、治療計画の見直しや場合によっては大幅な修正が必要となることもある。

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