いえさき先生のコラム
セラミック治療についてのQ&A
Q:ラミネートべニアとオールセラミッククラウンの、どちらが優れていますか?
回答:基本的にはラミネートべニアです。ラミネートべニアのもっとも優れたところは、歯をほとんど削らないことです。歯の裏側や側面を削る必要がなく、表側の削る部分もエナメル質を残すことができるので、神経へのダメージを断然少なくできます。ラミネートべニアは、外れやすいと考えられがちですが、そんなことはありません。将来的に治療をやり直す際にも、ラミネートべニアであれば、治療する度に歯が悪くなるという事も起きにくくなります。
Q:セラミックの治療は、何年くらい持ちますか?
回答:セラミックの治療は、治療法や個人差によって変わってきますが、ラミネートべニアやセラミッククラウンで10~15年、セラミックインレーで7~12年と言われています。歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミックが割れてしまったり、取り付けたものが外れてしまったりする可能性が高くなります。そのような場合には、意識的に癖を直すようにし、無意識状態となる寝ている間はナイトガード(プラスティックでできたマウスピースのようなもの)を装着することをお勧めします。もちろん、クリニックでメインテナンスを受けることは、必要なことです。
Q:セラミック治療の際に歯肉ラインを同時に整えるBTAテクニックでは、痛みや出血はありませんか?
回答:BTAテクニックでは、わずかの麻酔薬の素養で痛みや出血を抑えて、歯肉整形ができます。麻酔液には血管収縮剤が含まれており、電気メス(エレクトリックサージェリー)を使用しますので、出血はほとんど起こりません。電気メスは、レーザーよりも正確な形に整形できるため、大変有効です。
Q:ジルコニアのオールセラミッククラウンのメリット、デメリットを教えてください
回答:以前からおオールセラミッククラウンは、金属を使わないので光を通しやすく自然で透明感のある歯を作れることがメリットでしたが、割れやすいというデメリットがありました。10年ほど前に、オールセラミッククラウンにジルコニアを使用することで、その欠点がなくなり、非常に丈夫なものとなり、力のかかる奥歯やブリッジに使用することも可能となりました。ジルコニアのオールセラミッククラウンは、通常、ジルコニアを内面に使用してフレームを作り、その外側に陶材を焼き付けて歯の形態を作っていきます。ジルコニアを内面に使用していますので、以前のオールセラミッククラウンのように完全に割れてしまうことはありませんが、外側の部分は、従来の陶材でできていますので、外側だけ欠ける可能性がまったくないとは言えません。